沼津市の中央を流れる狩野川河口より北西の片浜、原方面にかけての松原を呼称する。霊峰富士を背景として駿河湾を望み、三保松原、大瀬崎、あるいは達磨山、真城山など伊豆の山々を遠望し、風光に優れ、昔から詩・歌・紀行文などに記される東海道随一の景勝の地である。さらにこの近辺は史跡と伝説に富んでおり、歌人伊藤左千夫、若山牧水、作家井上靖らの愛した土地としても知られている。
明治40年(1907年)12月1日、沼津町は千本松原の自然林の一部に手を加えて、沼津公園を開設した。これは沼津が観光に対して積極的に関心を示し、開発を行った第一歩といえるものであるが、明治44年には侯爵徳川頼倫らの努力で、史蹟名勝天然記念物保存協会が創立され、千本松原の保護がとりあげられた。
なお、公園の入口には侯爵(後、公爵)西園寺公望の書になる「沼津公園」という石の標識が立っている。
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