舟仙は本名を芹沢舟仙といい、江戸時代末期の彫刻師、舟月の弟子で、一刀彫の彫刻師としてとして名高いが、画・俳句など多芸の人であった。伊勢参宮の途中沼津の俳人窪田種玉庵連山を訪ね、これが機縁となり沼津に居住する。酒を好み、酒にまつわるエピソードも多い。
沼津藩水野氏に召され、馬の彫刻を命ぜられ、30日余りも問屋場で雲助相手に酒を飲みながら、馬の様子を観察し続けたという。その結果できあがったのは3頭の馬を1盤の上に立たせた作品で、これは一代の逸品だったといわれている。現存している作品は多くないが、金剛寺の狐面などが残っている。
金剛寺の過去帳に「幽洞舟仙信士 嘉永6年11月1日 寂」と記されている。
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