沼津市役所では、常にユニバーサルデザインの視点を持って仕事を進めます。 平成14年3月
1 ユニバーサルデザインとは?
ユニバーサルデザインは、「すべての人のためのデザイン(構想、計画、設計)」という意味であり、年齢、性別、身体、国籍などの違いを越えて、すべての人が暮らしやすいように、まちづくりやものづくり、環境づくりなどを進めていこうという考え方です。
2 目的
沼津市では、第3次沼津市総合計画「まちづくりの方針」の第2章「生涯いきいき暮らせるまち」において、地域の中で人と人とが支え合い、健やかで心豊かに暮らせる地域社会を形成するための基本的方策のひとつとして、「ユニバーサルデザインの推進」を掲げました。
ユニバーサルデザインの推進は、市民と行政が共に取り組んでいかなければならない課題であり、市においても、すべての部門でユニバーサルデザインの視点を持って仕事を進めていくことが重要です。
そのため、各課の業務における共通認識として、「沼津市ユニバーサルデザイン推進のための基本方針」をまとめることとしました。
3 対象
沼津市が行うすべての事務事業
4 推進に関する主な方針
(1)基本的考え方
人と人とが支え合い、だれもが自分の意志を自由に表現し、自立した生活を送ることのできるまちづくりを目指し、沼津市では職員一人ひとりがユニバーサルデザインの考え方の理解を深めつつ、次のような視点を持って仕事に取り組んでいきます。
視点1
すべての人に配慮したサービス・情報の提供
視点2
だれもが使いやすい施設や空間づくり
視点3
だれもが参加できる社会の仕組みづくり
(2)課題と取り組みの方向
【1】すべての人に配慮したサービス・情報の提供のために
- 課題
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- サービスの提供にあたっては、高齢者、障がいのある人、子どもを連れた人など、サービスを受ける人それぞれの状態に合わせ、だれもが満足の行くサービスを受けることができるよう常に配慮する必要があります。
- 情報の提供にあたっては、だれもが、簡単に、理解しやすい情報を得ることができるよう努めなければなりません。
- 取り組みの方向
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- 市民に接する時は、きめ細やかで親切なサービスの提供に努めます。
- 絵や文字、音声、手触りなど様々な情報発信方法を用い、だれもが等しく行政情報やサービスを受け取ることができるよう取り組みます。
- 行政の文書やパンフレットなどは、読む人だれもが見やすく理解しやすい内容で作成するとともに、申請書の簡素化やITの活用などにより、情報を簡単に得ることができるよう取り組みます。
- だれもが必要に応じて情報を選択し、活用できるよう、市民の情報能力の向上を図ります。
- 市民が利用しやすいよう、窓口の一元化や庁内の情報の共有化などを進めます。
- インターネットやラジオ、テレビなど、情報発信媒体を多様化し、沼津に住む人や訪れる人が、いつでも、どこでも利用できる情報・サービスの提供に努めます。
【2】だれもが使いやすい施設や空間づくりのために
- 課題
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- 施設の整備にあたっては、利用者の立場に立った、使いやすい施設とするよう取り組んでいく必要があります。
- 既存施設の改修について、施設の敷地、構造等によって基準どおりの改修が困難な場合には、整備の方法等に工夫が必要です。
- 取り組みの方向
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- ハートビル法や静岡県福祉のまちづくり条例をはじめ、国や県の指針やマニュアルを活用しながら、だれもが利用しやすい施設整備を進めます。
- 利用者の意見の収集と把握に努めるとともに、整備方法などについて利用者と管理者による検討を行い、施設の整備を進めます。
- だれもがまちの中で自由に活動できるよう、歩道や公共交通など、移動やアクセスのための手段や施設の改善を進めます。
- 市の施設やまちの中の案内板を体系的に整備するとともに、まちの景観と調和した分かりやすいサイン情報の提供を進めます。
【3】 だれもが参加できる社会の仕組みづくりのために
- 課題
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- 特定の人に対する不当な排除や制限がないようにするため、制度や施設の運営などの点検が必要です。
- さまざまな立場の人の考えを理解するためにも、市民が意見を述べる機会や、行政の会議等に参加できる機会をさらに拡大する必要があります。
- ユニバーサルデザインの考え方を普及するためには、あらゆる分野において、ユニバーサルデザインの推進に総合的に取り組むことが大切です。
- 取り組みの方向
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- 市の制度などについて、ユニバーサルデザインの視点で見直し、改善を図ります。
- 市民が自由に意見や提案を述べることのできる広聴機能の向上や仕組みづくりを進めます。
- ユニバーサルデザインに関する研究や人材の育成、各種情報の収集・発信など、総合的な取り組みを促進します。
5 今後のユニバーサルデザイン推進のために
ユニバーサルデザインをより一層推進するためには、市が事務事業を行うにあたり、まちで活動する人や生活する人一人ひとりの立場を配慮し、その意見を取り入れていくことが必要です。
また、ユニバーサルデザインの推進にあたっては、市民一人ひとりが人権尊重の意識を持つことが重要であり、家庭、地域、学校においてユニバーサルデザインの考え方の普及を図りながら、市民と共にユニバーサルデザイン推進の取り組みを進めていくものとします。
このページに関するお問い合わせ先
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