ダイオキシン類とは
ダイオキシン類は、工業的に製造する物質ではなく、ものの焼却の過程などで自然に生成してしまう物質です。そのため、環境中には広く存在していますが、量は非常にわずかです。法律では、(1)ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン(PCDD)、(2)ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、(3)コプラナーPCBの3つをダイオキシン類と定めています。水に溶けにくく油に溶けやすいため生き物の脂肪などに蓄積しやすいです。
毒性
ダイオキシン類は、似た構造・性質である同族体や異性体の種類によって毒性が異なります。また毒性を単純に数値で表すことはできないため、最も毒性が強い2,3,7,8-TeCDDの毒性を1とし、他のダイオキシン類の毒性を相対的に表します(毒性等価係数:TEF)。毒性があると判断されTEFが与えられているダイオキシン類はPCDDが7種類、PCDFが10種類、コプラナーPCBが12種類あります。
これらのダイオキシン類の毒性等量を表す時は○○ng-TEQ/立方メートル(大気環境の場合)と表します。
発生源
日本での大気中へのダイオキシン類発生源は、各種廃棄物焼却炉、製鋼業の電気炉・鉄鋼業の焼結炉などがあり、排出水では紙パルプ(さらしクラフトパルプ)製造業、アルミニウム製品製造業、塩化ビニル製造業などが主な発生源としてあります。大気中への発生源で9割以上が各種廃棄物焼却炉から排出されているといわれ、沼津市内でもダイオキシン類対策特別措置法で届出される特定施設の大部分が廃棄物焼却炉となっています。
発生源への対策
発生源の大部分を占める廃棄物焼却炉では、平成14年12月からダイオキシン類が排出されにくい新構造基準が法的に適用され、同時にダイオキシン類対策特別措置法でも特定施設への規制基準が厳しくなりました。年々ダイオキシン類への規制は厳しくなり、国をあげての削減対策が進んでいます。
なお、特定施設の設置者は、毎年1回以上ダイオキシン類による汚染状況の測定を行い、その結果を市に報告することになっています。
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