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郷土資料室

2008年7月7日更新

荒波を漕ぎ分けて 戸田の漁業

カツオ船の模型

カツオ船の模型

駿河湾の南方沖で本流から分かれた黒潮は、西伊豆の海岸線沿いに北上していきます。かつての漁業は、この黒潮分流に乗ってやってくるイワシやカツオなどを主な対象としていました。
明治41年に戸田では初めてとなる動力付カツオ船が登場すると、よりよい漁場を求めて駿河湾内から伊豆諸島周辺へと出て行きました。
戦後は漁船も大型化し、南太平洋やインド洋での遠洋漁業へと移っていきました。

旋網船のスクリュー

旋網船のスクリュー

昭和40年10月、マリアナ諸島アグリガン島付近で、台風に巻き込まれた戸田漁協所属のカツオ船3隻が座礁・沈没し、乗組員74名が死亡あるいは行方不明になるという痛ましい事故が起きました。さらに昭和52年に200海里漁業水域が設定されると、遠洋漁業は厳しい状況に追い込まれました。

ウツボ用モジリの展示

ウツボ用モジリの展示

こうした困難なできごとや、漁業を取り巻く環境の変化という荒波を乗り越えながら、戸田の漁業は続いてきました。現在ではカツオ・サバ・イワシなどを対象とした近海の旋網漁、タカアシガニや深海魚などの底曳網漁、イセエビやサザエを狙う刺し網漁(戸田では「コザラシ網」という)などが行われています。

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