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沼津でやりたい100の事

水の始まるところを見たい

桜が満開になった晴れやかなある日、春休みを利用した「水のはじまりを見に行きたい!」というプログラムで、小学生の林周佑くん、林透子ちゃんが、お父さんと一緒に泉水源地を見学した。

泉水源地を見学する林周佑くん、林透子ちゃん

沼津市には、大きく分けて愛鷹山系、富士山系、達磨山系の三つの区画に、計16か所の水源地がある。山々に囲まれた沼津市は、おいしい水に恵まれた土地でもある。
家族が訪れたのは、富士山系に属する泉水源地。清水町に位置するが、土地は沼津市が保有している。

この水源は、災害時に備え、非常用発電機や応急給水設備が充実しており、8分間で4トンのタンクが満タンになる。

柿田川に湧く水を屋上から眺める林さん親子

泉水源地は、1日に13万トンもの水が湧いている。柿田川全体では1日に100万トン以上もの水が湧いており、早速屋上からその豊かな水を眺めることに。
柿田川は、川底が透き通って見られるほど美しく、子ども達もその景色を楽しんでいた。
天気に恵まれれば、富士山も見渡せるという絶好のロケーション。清水町から沼津市を見渡すことができた。

泉水源地の歴史は古く、江戸時代には石垣でせき止めて生活用水として利用していたという。また、第二次世界大戦中も海軍が管理しており、その石碑は、今も沼津第三中学校の前に残っている。

そんな歴史にも触れながら、カモが飛び立ち、ウグイスの鳴き声が聞こえる柿田川を眺めていると、今も昔も私たち沼津市民にとってはなくてはならない存在だということが再認識できる。

水に触れる

この泉水源地、普段は管理のもと非公開だが、毎年6月の第1日曜日に一般開放し、数百人もの人が訪れるという。

子供たちが親しみやすいように、水車や小川が流れ、水遊びを楽しむことができる。また、水を飲むことができ、水の大切さに触れる良いきっかけとなりそうだ。

井戸の見学

沼津市内の小学4年生は、社会科見学でこの場所を訪れる。その数は毎年2,000人ほどになるという。

また、広報ぬまづで一般公募する市政ふれあいバスに乗れば、団体で見学することができるので、ぜひ訪れてみることをおすすめしたい。市政ふれあいバスでは、お昼ごはんに沼津の海の幸を堪能してから水とふれあうのがお決まりのコースとのこと。沼津市の隠れた名スポットとも言える。

送水管理センター所長 石川さん

「本当はもっとたくさんの人に水道のはじまりを知ってもらいたいんだけど、普段はなかなか見る機会がない。普通の水道水だと、ノミを取ったり、沈殿させたり、カルシウムを取るのだけど、この柿田川は浄化しないんですよ。法律に基づいて、滅菌の次亜塩素酸ナトリウムを入れるだけで、ほぼそのまま使われます。」
と、送水管理センター所長の石川さんは語る。

お土産にもらったペットボトルの水

周佑くんと透子ちゃんに、感想を聞くと、「楽しかった!」と照れながら話してくれた。

お土産に、「Gift from Mt.Fuji」と書かれた素敵なパッケージデザインのペットボトルの水をもらって帰った。
軟水で甘みがあり柔らかい口当たりの水だった。

私たちが普段何気なく使っている水道水、じつはとても美味しく、恵まれたものだったのだ。
水のはじまりを見ると、そこにはさまざまなストーリーがある。
美味しい水のはじまりには、たくさんの設備と、たくさんの苦労がつまっていたのだった。

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